できる管理職とは
できる管理職とは、人、目的、環境など様々な要因によって変化します。 そのため、できる管理職の定義は一様ではありません。「プレイヤーとして優れた管理職」、「人柄で周りを鼓舞する管理職」、「厳しい目標を掲げ部下を叱責する管理職」、 「何をしても怒らない優しい管理職」など管理職のタイプも様々です。
これら管理職が良いか悪いかは、判断する人や環境によって変化します。
仕事をサボりたい部下にとっては、怒らない管理職は理想の管理職ですし、 ブラック企業の社長にとって目先の利益・結果を出す管理職は、最高の管理職かもしれません。 手に職をつけて独立したい人にとって、何でも丁重に教えれくれる管理職は専門学校の先生よりも頼れる管理職です。
つまり、「できる管理職」は見る人や立場・環境によって異なり、 「できる管理職像」が異なれば、やるべき仕事や役割は変わってしまいます。
そのため、当サイトの主題である「管理職の仕事と役割」をご紹介する前に、 まずはご自身が目指すべき管理職像が、当サイトでご紹介する管理職像に合っているかを確認して頂くため、 当サイトにおける「できる管理職」の定義を紹介しています。
できる管理職とは 管理職の4つのタイプ
できる管理職にも様々なタイプがあるものの、 右図(上図)では、縦軸に「結果」、横軸に「人の育成」を設定し、 管理職のタイプを4つに分類しています。それぞれの管理職のタイプについて紹介しながら、「できる管理職」の定義をしています。
やる気なし
問題外のため、割愛しています。結果が全て
結果を重視し、部下を育てるという認識が薄いことが特徴で、 会社は慈善団体ではない、結果が出せない管理職は不要だ、とみなします。結果を出すことだけを優先する企業だけでなく、 中小零細企業のように研修費用や時間(OJT含む)を捻出できないため、 やむを得ず結果のみにフォーカスせざるを得ない場合、 ブラック企業のように、目的のためなら部下がどうなろうが関係ないと考える場合など、原因は様々です。
これら「結果が全て」=「できる管理職」という考え方は、 会社の土台である「人財」が育たないため、 会社として長期成長が望めないことや、 組織・集団としての結果(1+1=3)が求められるにも関わらず、 個人の結果に終結してしまう、という欠点があります。
部下の育成が全て
部下の育成に焦点を当てる企業は多くないものの、 主に2種類存在します。ひとつは大企業のうち、安定企業、特に競合競争が少ない環境の企業の管理職です。
部署全体で結果を求められないため、親切に時間をかけて教えてくれる環境です。 企業環境から求められる管理職を考えた場合、特に問題はありません。
しかし、 安定企業でないにも関わらず、やさしいだけの管理職、部下の育成が全てと考える管理職は、 経営者からはダメな管理職としての烙印を押されることになります。
最近はコーチングや人材育成の大切さが叫ばれ、 できる管理職とは、「社員の能力を発揮する(させる環境を作る)こと」、 という考え方が歪曲され、 企業として最も大事な「結果」の視点が欠落している場合があります。
しかし、結果がついてこなければ、企業そのものが潰れてしまうため、人材の育成どころではありません。
また、部下の育成のみでは結果を出すことはできません。 部下の育成のみで結果を出せるならば、人材開発会社に管理職の全てを任せれば良いのです。
結果を出し、部下の育成もする
当サイトで定義する「できる管理職」とは、「結果を出し、部下の育成もする」、 言い換えると「多くの経営者が欲しがる優秀な人材」と定義しています。それは、経営者は元より、部下にも頼られ、自分自身も楽にする管理職です。
「結果」と「育成」の両方が求められるため、 「実践することは相当な努力を必要とする」と考えるかもしれませんが、 すべきことは意外と多くありません。
また、「結果を出すこと」と「部下を育成すること」は互いに相反するものではなく、 お互いがプラスの影響を与えるため、両方のバランスを取りながら実践することで、 コツがわかれば比較的簡単に結果を出すことができます。
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